今日の日記は、なつ休みのことを書きます。
なおりちゃんのお家はじんじゃだから、今年も、なおりちゃんのお家でおまつりがありました。今年も、おまつりの前に、まさき君となおりちゃんと、じんじゃでおまいりをしました。私は、かみさまに、おひっこしはいやです、だからしなくていいようになりますように、とおねがいしました。今年のおねがいはぜったいにかなえてほしかったので、私はおさいせんばこにお金をいっぱい入れようと思いました。それで、私がおさいせんばこに五百円玉を入れたら、まさき君となおりちゃんはおどろいて、
「何をおねがいしたの?」
とききましたが、本当のことはないしょにしたかったので、
「ないしょ」
と言いました。まさき君もなおりちゃんも、ざんねんそうでした。それから、おまつりにいきました。たのしかったですが、おこずかいを五百円もおさいせんばこに入れてしまったので、りんごあめがいっぱいたべられなくて、ちょっとざんねんでした。それと、なおりちゃんのお家にあそびに行く時はいつも思いますが、なおりちゃんの家の前にあるかいだんは、とても長いのでいやです。もっとみじかければ、おみこしの人もよろこぶと思います。こんど、なおりちゃんのお父さんにこっそりおしえてあげようと思います。
プールにも行きました。なおりちゃんがいたずらをして、私をプールにおとしました。こわかったです。
「真奈美がおぼれそうになるなんて思わなかった」
と言って、なおりちゃんは私より大さわぎしていました。なおりちゃんが泣きそうだったので、ちょっとかわいそうだと思いました。私は、
「おぼれそうになった」
って言わなければよかったと思いました。でも、まさき君がたすけてくれたので、まさき君はやさしいと思いました。
もうすぐなつ休みもおしまいなので、今日、しゅくだいを三人で分けっこしました。私の分になったところは、本当はもうおわっているところなので、私はらくちんです。でも、まさき君はのえみちゃんのしゅくだいのおてつだいがいっしょうけんめいで、きょ年はまさき君の分だけちゃんとおわってなくて、そのまま二学きが始まってしまったので、まさき君は自分の分もがんばってほしいと思います。それから、私の分はもうおわっているので、これからまさき君となおりちゃんの分のおてつだいをしたいと思います。
来年も、さ来年も、まさき君となおりちゃんと、こんなふうにいっしょにいられたらいいと思います。でも本当は、ほかの国へおひっこしするから、次にお父さんがかえって来る時までしか、みんなでいっしょにいられません。お父さんがいつかえって来るかはわかりませんが、まさき君やなおりちゃんにそのことを言ったら、すぐに本当のことになってしまいそうな気がするので、こわいです。だからそのことは、まだだれにも言っていません。お父さんは、でんわで、
「二学きがおわるまでにはかえって来るから」
と言いました。私は、
「そんなこと言うんだったらかえって来ちゃだめ」
と言いました。お父さんはこまっていました。私はわるい子です。でも私はいなくなるのはいやです。まさき君やなおりちゃんといっしょじゃないのは、ぜったいにいやです。ずっとなつ休みだったらいいと思います。ずっとなつ休みで、二学きがずっと来なかったら、おひっこしもずっとしなくていいと思います。そうしたら、私はずっとみんなといっしょです。でもそれだと、お父さんもずっとかえって来なくて、それもかなしいので、私はふくざつです。
さいきんは、なおりちゃんやまさき君が、わたしに、
「時どき、さびしそうなかおをしてる」
と言って、しんぱいしてくれます。私はその時、
「そんなことないよ」
と言って、がんばってわらいます。わらったかおになるようにがんばるのはたいへんです。さいきんは、時どき、がんばってもそういうふうにできません。でも、おひっこしのことは、まさき君にもなおりちゃんにもずっと言えないと思うので、これからはうまくわらえるように、もっとがんばろうと思います。
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